医学部附属病院で「がんゲノム外来」を開設しました

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福井大学医学部附属病院は、がんに関連する遺伝子の変異に基づいた最適な治療を目指す「がんゲノム外来」を本格的に開設し、県内で初めて遺伝子変異を網羅的に調べる「オンコプライム検査」を始めました。がんゲノム医療中核拠点病院の京都大学医学部附属病院と名古屋大学医学部附属病院と協力し、情報共有や研究を進める県内で唯一のがんのゲノム医療連携病院としての事業です。11月1日の開設に先立ち、10月30日にがん診療推進センターの片山 寛次センター長、同センター 根来 英樹助教、外科学(1) 前田 浩幸准教授が出席し、記者説明会を行いました。

がんの治療は、遺伝子変異に対応する分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬の開発により飛躍的に効果を上げるようになりました。一方、それぞれの変異に厳密に対応する薬を処方しないと効果がなかったり、重篤な副作用が起きたりし、患者ごとに個別化した治療がこれまで以上に必要になっています。また、同一の変異が複数の臓器でがんをおこすこともわかり、臓器ごとにがんの治療を進めるだけでなく、遺伝子変異を基に治療する「ゲノム医療」の重要性が大きくなっていることも背景にあります。

本院では化学療法、手術などの標準的ながん治療を経ても効果があがっていないなどの条件を満たした患者を対象に、主治医からの紹介で受け付けます。受け付けから検査結果が判明するまで約1か月間かかります。また、検査結果でたまたま家族性のがんの遺伝子変異が見つかった場合、遺伝子診療部でカウンセリングも実施します。

国立がん研究センターのデータでは、遺伝子検査を受けた患者のうち適合する分子標的薬などの投与による治療に結びついたのは17%で、一般的にこの程度になると思われます。
なお、オンコプライム検査は自由診療なので、90万円程度の費用がかかります。

 

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│ 2018年11月7日 │
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